MLBの平均年俸は高額

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MLBの平均年俸は400万ドルを超えていて、日本のプロ野球の10倍以上の額になっています。最低年俸も60万ドルを超えていて日本のプロ野球の1軍最低年俸と比べると約4倍の額になっています。21世紀以降は特に高額な長期契約を多くの球団が選手と結んでいて、一年間の年俸や契約期間内での年俸総額の歴代最高額が何度か塗り替えられています。MLBの年俸はアメリカで野球と並んで3大スポーツと呼ばれているバスケットボールとアメリカンフットボールのNBAやNFLと比べて年俸の平均が高くなっています。

人気の高い3大プロスポーツの中でMLBが特に高額年俸になってる理由はいくつかあります。その一つが2000年以降MLBの収益は大幅に増えているからで、増収の主な理由は複数のメディアに対する膨大な放映権料です。その他にもアジアやヨーロッパ圏の選手がMLBに増えた事で以前よりも国外からの収益を得られるようになった事も理由の一つです。

MLBの制度も年俸の高騰の理由になっていて、まず一つのチームあたりで年俸総額の上限を設けるサラリーキャップ制度が導入されていない事も年俸高騰の理由です。高額年俸選手が特定の球団に偏っていないのは各球団から純利益のうち約3割をMLBが集めて平等に分配したり、MLBが持っている基金から各球団の収益から計算された額が割り付けされる制度があるからです。またフリーエイジェント制度によって複数球団によって選手の獲得競争が行われてより高年俸かつ長期の複数年契約が増えている理由となっています。

MLBを目指す2つの理由

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MLBには、北米、南米、アジア、最近ではヨーロッパなど、世界中から有力な選手が集まっています。キューバに至っては国交断絶中の頃でさえ、亡命してまでMLBでのプレーを望む選手も珍しくありません。なぜ彼らはMLBでのプレーを望むのでしょうか?大きな理由は次の2つです。

1つ目は、ハイレベルな環境で実力を試したい、ということです。イチロー選手や大谷選手など、日本では敵無しの状態まで極めた選手にとっては、さらなる高みを目指したくなるものです。世界中のトッププレイヤーが集まるMLBでのプレイを志願するのは自然な流れと言えるでしょう。

そして2つ目は、契約金です。近年は放映権バブルもあって年俸が30億円を越える契約が頻発しています。30億円と言わずとも高年俸を獲得するチャンスはあり、2017年のMLB全選手の平均年俸は5億円を越えています。野球の世界で最も稼げるのはMLBであり、アメリカンドリームを掴みたい選手はたくさんいるのです。特に南米出身の選手ともなれば、貧しい自宅で育ったため、両親への恩返しも含め、MLBを志す選手も多いのです。

ハイレベルな環境で自分を試す、自己研磨をし、その対価として高額報酬を貰いたいという心が、世界の名選手たちをMLBへ駆り立てるのです。実際、彼らのプレーは観るものを唸らせるものがあります。外野から160kmの送球をしたり、海までホームランをかっ飛ばす選手など、MLBは魅力に満ちあふれた世界なのです。